モスクワ滞在編 ホテル朝食レポート

「ここの朝食のためだけにモスクワに戻ってくる」と言っても過言ではないくらい、ゲストの胃袋をがっちり掴んでやまない美味しさのホテルSt.Regisの朝食。その魅了をたっぷりと伝えていきますね。

朝食会場『A Tavola』の様子

朝食のレストラン会場『A Tavola』。
平日は6:30 a.m. – 10:30 a.m.、週末は6:30 a.m. – 11:00 a.m.まで営業しています。
朝食時間帯はホテルゲスト用に解放されていますが、外部からのお客さんも多いです。
尚、元々イタリアンレストランのため、ランチとディナーは本格的なイタリア料理が楽しめます。
ビジネスの場や特別な催事の際に使用するとぴったりかと思います。

レストラン内のインテリアはダークブラウン、白、黒の3色で揃えられ、落ち着いた雰囲気です。
暗い木目調の壁、椅子とソファーの色もダークブラウンを基調とし、白いマーブルのダイニングテーブル、椅子のカバーは白い革製、床は白と黒の碁盤模様。
また、ダヴィンチの下絵の数々が飾られていて、絵に囲まれながら食卓につくという構図も中々素敵です。

私は写真位置の長ソファーのある一番端っこがベストポジションで、いつもそちらに通していただきます。

で、端から眺める室内の景色はこの通りです。ソファーやたら長いですよね。
いつも遅めの時間帯に朝食をとるので大体10:00位に朝食会場へ行き、一人の場合はこの席から周りのロシア人ゲストを観察するのがお決まりのパターンとなっています。
今回の滞在では、金曜日の早朝に私がモスクワへ到着し、夫が土曜日の夜にモスクワに合流、私は月曜日の早朝便で帰国したため正味1日半しか一緒に過ごしていないという事態に。
そのため二日間は一人で朝食を楽しまなければいけないことに。
と言ってもいつも馴染みのウェイトレスさん達が沢山話しかけてくださったので全然退屈しませんでした。

席に着くと、早速飲み物と好みの卵料理を聞かれます。
ここで注目すべきは、ウェイター、ウェイトレスの皆さんがお客さんの過去のオーダーを覚えていて、あらかじめ確認してくださる、という点です。
ちなみに私のデフォルトオーダーは飲み物がアメリカーノ(イタリアのアメリカーノなので、エスプレッソをお湯で割った濃い目のコーヒー)とホットミルク、卵料理がサーモンとほうれん草を添えたエッグベネディクトなんですが、見事に「お飲み物は、確かいつもアメリカーノで暖かいミルクをつけてましたよね?」「卵料理はサーモンのエッグベネディクトでお変わりないですか?」と聞かれてびっくり仰天です。
はいはいと二つ返事でお願いした矢先、ドイツでは滅多にこんな素敵なサービスを受けないので
拍子抜けしてしまいました。

ドイツではサービス業はお客様主体ではなく、サービスする側の方が主体の考え方が主流です。
ですので、とにかく待つ、待たされることがあらゆる場面で多い。
オーダーを取りに来るまでにまずは待たされる、料理が来るまでにまた待たされ、お会計をお願いするときも最後まで待たされます。
サービスの良し悪しを判断する場合には、オーダー、料理の提供、会計の3段階のうちどれか一つでも待たされることがなければ、私はチップをあげる余地もあるかなとは思うんですが、基本的には全て全滅ですので最近は一銭もあげることがないし、レストランへいくことを極力避けるようになりました。

日本ではとても考えられないですよね。

周りの日本人の同僚からも残酷だ、日本人代表として海外でチップもあげないのは申し訳ないんじゃないか、とか言われることも結構あるんですが、観光客であればまだしも長年ドイツに住んでいるわけですので、満足もしないサービスにチップをあげるのは邪道だと思うわけです。
おまけに一銭もチップをあげないと5人に一人位は何か間違ったかな、ということに気付くみたいです。残りの4人は不服そうな顔で見てきますけどね 笑。

ところがロシアでチップを10%上乗せして支払うと、皆ものすごくびっくりしたあと喜んでくださいます。
ロシアのお客さんがすごくサービスに対して厳しいのでチップをはずまないというのが理由だそうです。
さらにドイツ人は
ロシアでは必ず10%チップを払ってくれる、非常に寛容なお客さんだ、と旦那の行きつけのレストランのオーナーさんが言っていたそうです。
つまりドイツではサービスに対しての期待が非常に低い、というのが如実に現れているわけです。

さて、不平不満はここまでにしておいて朝食の内容に進みます。

まず席の右奥にはフレッシュジュースとソフトドリンク、シャンパンなどアルコール類が並んでいます。
ジュースはしぼりたてのオレンジジュース、グレープフルーツジュース、人参ジュース、グリーンスムージーの四種類。
私のおすすめは、オレンジジュースとグレープフルーツジュースを半々で割ったグレンジジュース。
人参ジュースも二回目には決まっていただいています。人参を生で食べるのが苦手な私でも、人参特有の生臭さがなくさっぱりといただけます。

飲み物コーナーの隣はシリアルコーナーが。その隣はパンとトースト、菓子パンやデザートコーナーになっています。

彩り野菜の盛り合わせ

サラダ

イクラ

Butterfish(イボダイ)

ニシンのマリネ

鰻の蒲焼

スモークサーモン

入り口付近には暖かいブッフェとハムやチーズ、お魚が並びます。

絶対に外せないのがお魚たちです。

写真の通りの組み合わせを毎日必ず食べてますが、全く飽きない美味しさなんです。
お魚はとろける程に脂がのっていて極上の新鮮さ。
この中で群を抜いて美味しいのが鰻の蒲焼です。朝食ではいつも2回お代わりをしています。
常温まで冷えているにもかかわらず、身が柔らかくフワッフワ、脂の乗り具合が最高です。思わず白米が食べたくなりますよね。
喧嘩売ってるかもしれないですけど、この鰻、日本の蒲焼の上をいく美味しさじゃないかなと思います。
あと、嬉しいのはいくらが食べ放題。
ドイツではなかなか安く手に入る品ではないので、ここぞとばかりに色んなものにいくらを添えていただきます。

エッグベネディクトとスモークサーモン、ほうれん草

お待ちかねのエッグベネディクトエッグベネディクトです。
初日はお客さんもそんなにいなかったのですが、オーダーした後、ブッフェに自分の好きなものを取りに行って、戻ってきたらすぐに運ばれてきたのでまたびっくりしました。
まさに前菜いただく前にすでにメインが来てしまった状態ですね。

ここのエッグベネディクトはロシア風にEggs on Eggs。卵の上にさらに魚卵がのっててなんとも贅沢かつヨダレものの見栄えです。
そしてなんとポーチドエッグは2つのっているので、食後はノックアウトされること間違いなしです。事前にお腹を空かせておくことが重要。
スモークサーモンは脂がのっていて身がしまっていて濃厚なお味、オランデーズソースは卵よりもバターが多めのさらっとした仕上がりになっています。サーモンの脂っこさを考えると調度いい配分なのかなと思います。卵は上に2つ、十分乗ってますしね。

ここから先は、2日目以降に食べたものも含めて全て紹介するので、全部まとめて完食したわけではないということを念のため付け加えておきます 笑。

ハムとチーズのホットサンドイッチ クロックムッシュ風 

ブリーニとメープルシロップ、コンデンスミルク

ブリーニとサワークリーム、卵黄と卵白、イクラをのせて

ロシアに来たからには現地の料理を堪能したいものですよね。
上記3点もお腹にスペースがある限り、必ず食べたいものリストの上位にランキングしている朝食です。
ただ、全て炭水化物のオンパレードですけどね。

ホットサンドイッチは保温容器の中で常に温めた状態ですので、チースがとろけて美味しいです。

ロシアの伝統的なパンケーキ『ブリーニ』。
薄くて平べったいものと、小さくて厚めのブリーニと二種類あります。
デザートにしてもよし、主食に食べてもよしの万能パンケーキです。
皆さんよくご存知なのは、小さいブリーニの上にキャビアがのっている組み合わせではないでしょうか。
こちらに来て知ったのは、写真の通りサワークリームをかけて、卵黄と卵白を細かく刻んであるのを別々にかけるというもの。
サワークリームの酸味でさらに食欲をそそるんです。
更にいくらものせているので、卵がすごく好きなお国柄なのね、と思いました。
私は全部の具材が大好きなのでとても気に入っています。
そして今回初めて試してみたのがデザートブリーニ。
メープルシロップとコンデンスミルクが置いてあったのでかけてみましたが流石に私には甘すぎました。
ロシア人ゲストはみんな皿にデザートブリーニを沢山盛ってガンガン食べていました。好きなのね〜。

鰻の蒲焼 

ブリーニとメープルシロップ

ブリーニとサワークリーム、卵黄と卵白、イクラをのせて

サーモンのパテとバゲット

スィルニキ(チーズパンケーキ)

内容が重複する部分は避けるとして、3日目はデザートブリーニでメープルシロップだけかけたところ甘さが控えめで前日より美味しくいただくことができました。
サーモンのパテはクリームチーズが入っているのか、クセがないお味。
気になっていたけれどいつもお腹がいっぱいで、今回初めて挑戦できたのが『スィルニキ』。ロシアのチーズ入りパンケーキです。
ホテルではロシア人女性がこのパンケーキを必ず皿に何枚ものせているのを目撃していたので、そんなに美味しいのかなと思っていたんです。
作り方はカッテージチーズと卵、小麦粉、塩、砂糖を混ぜ合わせた生地を焼くだけという、いわゆる『焼きチーズ』。
美味しいんですけど、カッテージチーズを丸ごと食べている感が否めない。
ボリュームすごかったす。
この焼きチーズを朝からガンガン食べてる綺麗なお姉様方。。脱帽です。

チョコレートムースとベリーソース

バナナケーキ

ルームサービスの朝食メニューで目にしたので、最終日にベリーのワッフルを食べたかったのですがレストラン内では提供していないとのこと。
それでは代わりにベリー系のフルーツ盛り合わせはありませんかね、とお兄さんに聞いたところそれもやはりなかったようで、写真のデザートをブッフェから持ってきてくれました。
お兄さん的にはベリーとパンケーキっぽいものがこの人食べたいのね、と解釈してくださったようで。
んー、ドンピシャではないけどすごく努力して持ってきてくださってとても申し訳ないので付き返さずに感謝していただきました。
ドイツだったら絶対に「ありません」の一言で終わってしまうので。
ここでもまた最善を尽くしてくれたことにポイントアップです。

チョコレートムースとベリーは甘いのでコーヒーがないと苦しいです。
バナナケーキはココア生地をベースにバナナがたっぷりと入っていて
甘さは控えめ、申し分のない美味しさです。
パウンドケーキってよくパサパサしていて食べているとむせることがありますが、安心安全のしっとり感。

 バナナケーキ

ブルベリーデニッシュ

柿、グレープフルーツ、パイナップル

よくよく考えたら前日に食べたデザートの内容とかなりかぶってました。。
ベリーのデニッシュと同じくバナナケーキを既に食べていたにもかかわらず忘れているとは失態です。
デザートでも、デニッシュや菓子パンはどれも甘さ控えめでお勧めです。

以上でモスクワの旅のハイライトである、朝食のご紹介を終わります 笑。

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