モスクワ滞在編 レストラン訪問記 Part2 Italian Restaurant “SALUMERIA”
以前ブログで
「ミラノで食べたお店よりも美味しいパスタもモスクワでいただきました。」
(詳しくは、モスクワ滞在編 オーストリア航空体験レポートを参照)
とモスクワの食への熱い思いを語っておりました。
そこで今回ご案内するのは本場イタリアンを上回る美味しさのレストラン「Salumeria Moscow」です。
Salumeria Moscowはモスクワ市内メトロ7番のPushkinskaya駅近郊にあり、周辺にはおしゃれなカフェやレストラン、セレクトショップ等が並び、ガイドブックにも散策コースとして勧められているほど美しい地区です。
そんな訳でお店に集まってくる人もハイセンスで洗練された方が多いです。
夫は出張中にこのレストランを偶然見つけたそうで、生ハムとチーズの盛り合わせを通り越しに見かけて、これだ、と感じたそう。
以後、私がモスクワに滞在した4回中全て外さずに食べに行くほど二人のお気に入りのレストランになりました。
店内の様子はこのような感じで、イタリアのパルテノン神殿か!とツッコミを入れたくなるくらい再現力高し。
高級感漂うコンセプトは外さず、テーブルは大理石、天井はモザイク風の電灯が。
左側壁面には巨大スクリーンがあり、イタリア白黒映画が無音上映されておりちょっぴりレトロなアクセントも。
当レストランで何と言ってもおすすめなのはカクテルです。
特にネグローニには力を入れていて、10種類ほどあります。
海外旅行の注文で困った時のマジックワード「ネグローニ」も、ここでは「ネグローニのどの種類ですか?」と返されてしまう始末。
私がいつも注文するネグローニは「ネグローニクラシック」、夫が頼んだアメリカンネグローニ(ジンの代わりにバーボンを合わせたもの)は”Boulevardier”と言うそう。
この日は夫が出張から戻ってきてモスクワ市内で待ち合わせをし、レストランの予約が21:30という遅めのディナーです。
そのため比較的軽めのものを頼むことに。
ブラータ カニほぐし身添え
前菜の中でも圧倒的におすすめなのが「ブラータ」。
王道のプチトマト添えからとびっこやカニを添えたものなど種類も豊富にあります。
ブラータは消費期限が短く、非常に貴重なチーズと言われています。
実は私もモスクワに来て初めてブラータを味わったのですが、その魅力にすっかり虜に。
ブラータとモッツァレラの違いって何なのと言う方のために補足しますと、袋自体はモッツァレラ生地、中身は細かく切ったモッツァレラチーズとクリームを混ぜたものをブラータと言うそうです。
消費期限が48時間以内と言われており、鮮度が命のフレッシュチーズ。
今回はロシアスペシャルとも言うべきカニのほぐし身とともブラータをいただきました。
何とも贅沢かつレアな取り合わせ!
オリーブオイルがかかった状態で提供され、好みに応じてお姉さんが胡椒をかけてくれます。
また、バルサミコもいただけるので、自分で適量調整が可能。
ここまではモッツァレラチーズの食べ方と一緒ですね。
残念ながら、ブラータにナイフを入れた写真の用意がないのですが、一度真ん中から半分に切り分けるとトロッと中身のチースが流れ出します。
濃厚なクリームの味とともにモッツァレラのさっぱりとした後味が感じられます。
食感は日本人が大好きなふわふわ、トロトロ。
さらにカニのほぐし身が載せてあるので、濃厚且つ爽やかなチーズに海の風が吹くと行った印象でしょうか。
カニの甘み、そして磯の香りと塩味が加味されて、でもお互いに主張し過ぎずブラータとの相性は抜群です。
ちなみに、ブラータのサイズは大小と二種類の用意があり、当ブラータとカニのほぐし身添えだけは小さいサイズのみ注文可能です。
小さすぎて、美味しすぎて全然足りなかったです。泣
アーティチョークのグリル
さて、夫はと言うと調度時期がイースター前だったのと、ファスティングメニューというものがあったので珍しくベジタリアン食を選択。
絵的にはお世辞にも魅力的とは言えませんが、食物繊維が豊富なアーティチョークはファスティングに最適。
生のアーティチョークを日本で見ることは滅多にありませんが、ヨーロッパではごく一般的に出回っている食材です。
キク科のチョウセンアザミ属に分類されるそうで、つぼみを食用とする野菜です。
肉厚のガク(先端部分)一枚一枚とふっくらとした芯部分が食用で、ホクホク、シャキシャキとした食感はごぼうや芋類にも似ています。
写真のように、新鮮なアーティチョークをグリルしてオリーブオイルとあえて食べてもよし、細かく刻んでサラダやピザのトッピングにするとホクホクとした食感が癖になり美味しいんですよね。
タリアテッレ・アル・ラグー (ボロネーゼ)
このレストランでのお目当の一品はこちら、ボロネーゼです。
日本では「スパゲッティボロネーゼ」の名前で親しまれているこの料理はイタリアボローニャが発祥の郷土料理。
しかーしっ!
日本でも世界中でもこのネーミングはおろか、間違った組み合わせで調理されているのです。
まずは本来は細麺スパゲッティではなく、平打ちパスタのタリアテッレである事。
そしてボロネーゼソースは肉(ラグー)を中心とし、野菜がほとんど入っていないという事。
私も去年ボローニャに滞在した際に初めて知った衝撃的事実でした。
以後、自分で料理する時は必ず生の平打ち麺を使用し、ラグーもパンチェッタを入れてどこまでも肉肉しさにこだわり、半日かけて煮込むという徹底した調理法を守っています。
Salumeriaのボロネーゼは肉肉しいラグーソース風味が全面に押し出されているのはもちろんの事、じっくりと煮込まれた野菜とトマト、そしてワインの風味でほんのりと甘みがあります。
ガツンと肉の味を楽しみたい方にはうってつけの一品かと思います。
タリアテッレとソースが和えられた状態でお皿へ盛られ、そこへパルミジャーノ・レッジャーノをたっぷりとかけていただくと、チーズがとろけて風味が100倍増しに。
1cm程はある幅広なタリアテッレにラグーソースが絡まり、肉と肉汁が麺の中に閉じ込められています。
無言で夢中に食べてしまうほどの美味しさ。
普段は3口ほどで夫と料理を交換するのですが、この日ばかりは夫からのトレード申し入れを一旦拒否。
半分食べ終わったところでやっと交換してあげました。
パスタポモドーロ
で、渋々夫とのトレードに応じたのがこちら、パスタポモドーロ。
確かに見た目は美味しそうなんですよ。
赤白緑で綺麗だし。パスタ極太でふわっとしていてもちもちだし。
ただ、ファスティングメニューなだけに、単純にベジタリアン食のバスタとトマトソース、それだけなんですよね。
一口いただいて発した言葉は「味気ないね。。。」
すみません、ボロネーゼを食べた後にこのパスタは残念ながら完全なダウングレードになってしまいます。
さすがに夫も今回は圧倒的な負けを認めてしょんぼりしてました。
結局はかわいそうなので、夫に最後の一口ボロネーゼを分け与えてあげる事に。
私たちにとって、お肉をファスティングする事は到底無理な事を再認識した夜になりました。
モスクワ レストラン訪問記 Part3 Russian Restaurant “SAVVA”に続く
海外レストラン予約実績15万件!ご要望通りにレストランを予約します